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株式会社ワークシフト研究所

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2020/6/11

コラム

【コラム】在宅・リモートワーク成功の7つの鍵 Vol.7

管理職・マネジメント編

ワークシフト研究所
代表取締役社長 小早川

前回は 6. 文字によるコミュニケーション上の注意点 についてお伝えしました。

最終回は 7. 誤解が生産性を低くする についてご紹介します。

7. 誤解が生産性を低くする

人間誰でも不安なことがあると仕事に身が入りません。
人間は感情の動物なので、どんなに頭で「仕事をしよう」と思っても、感情が揺さぶられた状態では、認知力は働かないのです。

在宅・リモートワークは様々な条件が重なることで、不信感が生まれやすくなったり不安や孤独に陥りやすくなる側面があります。 不安は特に原始的な感情ですから、不安があると神経は全て不安で埋め尽くされ、頭は不安事でいっぱいになり働かなくなります。

エクセルやパワーポイントで資料を作る、データ分析する、新しいサービスを考える、事務処理する、などの作業効率も不安があると大幅に悪化し、うっかりミスも多発します。

上司が効果的なコミュニケーションを図れば、部下の不安や誤解を減らすことができるはずです。組織の生産性を高めるために、是非「誤解をさせない」「不安にさせない」ことを注意し、上司は部下を信頼していることを伝え続けて欲しいと思います。
不安払拭のために、小さなことでも相手を褒めることは重要です。あえて他の人から見える投稿やコメントで、全員が集まるオンライン会議で褒めるようにしてください。褒め合うチームであることにより、チームメンバーの信頼関係が格段に高まるでしょう。 信頼関係が構築された上でのリモートワークは、チームメンバーそれぞれの自主性を促し、生産性を高め、満足度もコミットメントも高めてくれます。

まとめ

忖度ではない配慮をしつつ、プロとしてのチームワークを 上記のような配慮をすることで、日本的なメンバーシップ型雇用形態と欧米型のジョブ型雇用形態の両方のメリットを享受できる可能性が高まります。

そのようなハイブリッド組織を形成するためには、上司は、これまで以上に部下の性格、チームの傾向を観察する必要がありますが、そこから得る情報は部下育成に大きく役立ちます。
部下の良い点を認め、伝えることで信頼関係が構築されますし、信頼関係ができると耳が痛いフィードバックも素直に聞いてくれる可能性も高まります。

また、信頼関係によって部下が上司の痒いところに手が届くような仕事を上司が何も言わなくても自主的に行うことが増えてきます。 在宅・リモートワークではメンバー一人一人が自主的に働かなくては仕事が回りません。在宅なので上手くサボることもできますし、サボらせまいと対策を練ると当然管理コストが高まります。

そして、おそらくサボりとのいたちごっことなりコストは増大し続け、お互いが不信感を持つ組織となり生産性が落ちる、という負の連鎖が起きるでしょう。であれば、管理コストをかけないためのマネジメント力を鍛えるしかありません。

在宅・リモートワークの成功の鍵は、部下、チームメンバーをいかに自主的に働いてもらう仕組みを作るか、です。自主的に動いてもらうために、ジョブ内容や次の行動の明確化、信頼関係向上、意見を自由に発することができる場、が重要になります。 もちろん、上司がどんなに配慮をしても通じない部下もいるでしょう。どんな部下に対しても上司は配慮し部下を尊重することが重要ですが、上司も人間ですから限界もあります。 人によっては最初からうまく出来ないかもしれません。それでも諦めないでください。失敗を恐れないでください。
慣れないながらも 管理職が努力し続ける姿勢は必ずチームメンバーに伝わりますし、時間がかかるかもしれませんが、伝わることでメンバーが協力するようになります。

在宅・リモートワークの特性を生かしたマネジメントを行うことで、チームメンバーの自主性を育むことができ、自主性が発揮される組織は、成長する人材と組織の実現に繋がります。組織改善には、管理職の時間と忍耐を要しますが、これらにコストをかけることは、極めてリターンが大きい投資であると断言します。

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