ワークシフト・メソッドとは

世界のビジネス・スクールで行っている授業法であるケースメソッドと、1万人以上が受講した弊社の研修経験を基に、経営学、心理学、行動経済学、コーチング等のアカデミアにおける理論を踏まえ、独自に考案した手法です。
時間や場所などの制約がある場合でも、組織に貢献できる思考技術を学ぶ場を提供し、企業の問題に対してピンポイントに対応いたします。

ワークシフト・メソッド 5つの特徴

  1. ケースメソッドで学ぶ

ケースメソッド教育とは、職場で起こりうるトラブルなどの事例が描かれたケース教材を使って、疑似的に「経験」することで意思決定力を鍛えるビジネスパーソン向きの思考トレーニングです。成人の能力開発には良質な経験を積むこと、とくに既存の知識や経験が通用しないタフな環境で、経験することが成長につながります。しかし適切な難易度とタイミングで経験を得ることは容易ではないため、他者の事例が描かれたケース教材を使って、疑似的に「経験」することで学ぶ教育手法です。なお経験学習プロセスに則り、ディスカッションの最後には必ずリフレクション(内省的観察)をして、学びを言語化してもらいます。

  1. 参加者は「ラーニング・コミュニティ」となる

知識を得ることではなく、思考力を鍛えることをゴールにするケースメソッド教育では、講師が一方的に講義をするのではなく、参加者が各自の考え・判断・意見を持ち寄り、ディスカッションという思考を重ね合わせるプロセスによって思考を深めます。講師のファシリテーションの元、ディスカッションの参加者は、Learning Communityに集ったメンバーの成長プロセスに互いに貢献するために、傾聴と自己開示(発言)を積極的に行うことが求められます。

  1. 経営学の理論をディスカッションを通じて体得する

ケース・ディスカッションによる実務の疑似経験の後にレクチャーを提供することで、概念化がしやすくなり、理論を「わかる」だけではなく、「使える」ようになります。なお当勉強会は、1回の受講では自らに足りないものを自覚するだけですが、3回以上で思考に変化が現れはじめ、6回以上で安定的に意識変化がおこるため、継続受講を推奨しています。

  1. クラスはすべて「経営学」

組織を効果的・効率的に運用するための知見である「経営学」は、経営者や管理職だけでなく、働くすべての人に有効な学問です。経営学を学ぶことは、日々の職場でのコミュニケーションスキルの向上につながり、人間関係も改善されることがあります。また働きながら子育てをする人にとっては、家庭の運営はまさに経営者、管理職の仕事と同じです。

  1. コミュニティによる相乗効果

同じテーブルでディスカッションをした人は同志のような存在。会社や業界は違っても、似たような境遇で共感できる人と一緒に学ぶことで、復職後も助けあえるネットワークができます。

[1] 髙木・竹内(2010)「ケースメソッド教授法入門」慶應義塾大学出版会をもとに国保が編集

「ワークシフト・メソッド」 学習内容

以下の3分野の思考力、9つの挑戦課題の「ワークシフト・メソッド」を通じて身につけることを目指します。

(1)マネジャー思考:

「他者を使ってものごとを成し遂げること」と定義されるマネジャー思考[1]。限られた時間の中では、自分が効率的に働くのはもちろんのこと、他者の力をうまく借りながら成果を出すための思考が求められます。

(2)リーダーシップの構造づくり軸:

効率的に成果を出すために必要な思考。自分が貢献するべき組織の目的を理解して、必要なしくみや人間関係をどのように作るべきかを考えて行動することが求められます。

(3)限られた時間の「壁」を乗り越える力:

限られた時間で業務を行う苦境をプレビューし、予め対策を検討しておくことで、いざというときにその力を発揮できます。

【9つの挑戦課題】 ※①から⑦は中原(2014)より引用、⑧から⑨はオリジナル。

カテゴリー 挑戦課題
(1)
マネジャー思考
(3) 限られた時間の「壁」を乗り越える力 ①部下育成 リスクをとって部下に仕事を任せ、適切なタイミングでフィードバックすること。「ちょっと危なっかしい部下にあえて難しめの仕事を振り、マネジャーとして進捗を管理すること」が大切。 他者管理
②目標咀嚼 会社が作った目標を自分の部下たちに噛み砕いて説明し、部下たちの納得を得ること。会社の戦略を部門の仕事に落とし込み、部下たちに仕事を割り振っていく。
③政治交渉 組織内にネットワークを作り出し、それを通じて自部門に資源(ヒト・モノ・カネ)を集めつつ他部門とも協調していくこと。マネジャーが交渉・調整を行う相手には自分の上司も含まれる(ボスマネジメント)
④多様な人材管理 多様な雇用形態や文化的背景、年齢の人たちを部下として扱う。職場にどんな人間関係が存在して、誰を動かせば誰が動くのかに関する情報を踏まえて行動する
⑤意思決定 実務担当者より少ない知識や情報を元に、リスクやメリット、デメリットを勘案して適切に部門の意思を決定し、自ら責任を負う。グレーな案件、反対勢力がある案件を扱う
⑥マインド維持 いかにその仕事が矛盾や混沌に満ちていようとも心を平静に保ち、折れないよう自分を維持する。自分で引き受けなくていいものを分類する、うまく周りの力を借りる 自己管理
⑦プレマネバランス プレイヤーとしての自分とマネジャーとしての自分の心理的・時間的バランスをとっていくこと。失敗すると他の挑戦課題を結合してデフレスパイラルに陥る
(2)

リーダーシップの構造づくり軸

⑧組織全体の構造を踏まえた意思決定 個別最適ではなく全体最適を考えてものごとを判断する(マネジメント視点)。組織の力学をふまえて行動する。 タスク管理
⑨リーダーシップの構造づくり軸 リーダーシップの2軸(構造軸と配慮軸)のうち構造軸の強化。基本的にリーダーの役割は、組織の目的(Goal)を設定し、メンバーを動機づけて目的への通路(Path)を歩ませること(Path-Goal Theory)。

©workshift.inst.

研修プログラム開発者と講師陣

プログラム開発及びケース監修者 国保祥子
経営学博士。静岡県立大学経営情報学部講師、慶應義塾大学総合政策学部・慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科非常勤講師、早稲田大学WBS研究センター招聘研究員、上智大学非常勤講師。株式会社ワークシフト研究所 所長。育休プチMBA代表。

講師陣
本研修の講師は全て経営学修士号(MBA)保持者であり、慶應義塾大学ビジネス・スクールケースメソッド授業方研究普及室 認定インストラクターまたは ワークシフト研究所「ケースメソッド・インストラクター・トレーニング」を修了した者である。

導入実績

経済産業省、静岡県庁、静岡市役所、静岡ろうきん、沼津市、JA滋賀、横浜市、日揮株式会社、ネスレ日本株式会社、株式会社アイレップ、しずおかオンライン、第一生命情報システム株式会社、他省庁、地方自治体、上場企業や中小企業での研修実績がある。
トーマツイノベーション社にて、経営者、人事部向け「女性が活躍する職場づくり」セミナーを委託で行っており、NPO法人ファザーリング・ジャパン主催「女性イクボス研修」(女性管理職プログラム)のプログラム設計とセミナー登壇などを行っている。