2026/3/17
コラム
【コラム】仕事とプライベートを両立したいZ世代に効く採用戦略
一方で、制度が変わっても若手当事者は大きな不安を抱えています。
若手社会人の育休意識:3つのポイント
- 7割以上が育休取得の意向がある(うち約8割が1か月以上を希望)2
- 約7割が会社選びで「仕事(キャリア)とプライベートの両立」を意識2
- 同じ約7割が「仕事と育児の両立に不安がある」2
昨今、採用と育成の論点は「育休を取得できるかどうか」ではなく「育休を取りながらキャリアアップできるか」に移っています。
学生は育休実績を企業選びに積極的に活用している
採用側にとってさらに重要なのは、学生がすでに企業比較の軸として「育休」を見始めている点です。
- 就職活動で企業の「育休取得実績」を重視する学生:69.7%(女性76.7%、男性63.3%)3
- 「男性の育休取得実績がない企業には就職したくない」:61.0% 3
- 企業選びで男性育休取得率等の公表に関心がある:66.6% 4
これらのデータが示すのは、「育休が取れること」、「仕事とプライベートを両立できること」はもはや就職先に求める最低基準だということです。今は男女ともに「育児とキャリアを両立できる企業」が求められており、男性育休の「取得実績」「運用実態」「両立支援の仕組み」が厳しい目で見られるようになっています。
採用競争の新しい勝ち筋「育休プチMBA」——採用と育成の同時進行
この状況で、企業は主に二つの課題に直面します。
- 若手の採用:仕事とプライベートを両立できる企業であることを訴求するだけでなく、仕組み・風土として証明する必要がある
- 両立リーダーの育成:育休期間が「キャリアの空白」になり、復職後にギアが上がらない(または自信を失う)問題
この二つの課題に効くのが、ワークシフト研究所の「育休プチMBA」です。ポイントは「育休中の学び直し」ではありません。企業にとっての育休プチMBAの本質的な価値は次の三点です。
ポイント1 育休を「キャリア停止」ではなく、「キャリアの設計期間」に変える
若手が抱える最大の不安は「育休で取り残される」ことです。育休中に、経営・戦略・意思決定の型を学ぶことで、復帰後の成長曲線を落とさない設計ができます。
ポイント2 「両立しながら成長できる会社」を採用市場に対して可視化できる
企業が提供する「両立×成長」の仕組みがあると、採用広報のメッセージを「育休が取りやすい」から「育休を取っても成長できる」に引き上げることができます。
ポイント3 両立しながら成果を出す「次世代リーダー」を計画的に育成・輩出できる
男性育休が増えるほど、マネジメント側の設計(業務の再配分、復帰導線、評価の納得性)が問われるようになります。育休プチMBAは、個人の学びに留まらず、復職後の意思決定・周囲を巻き込む力までを鍛えることができるため、組織全体の成熟にもつながります。
ーまとめー
両立への不安が高いZ世代の採用は、採用と育成の同時進行が差別化のポイント
若手男性は育休に前向きで、企業選びにも育休取得率などの情報が積極的に使われる時代になりました。一方で、両立への不安は根強く残っています。「制度」だけでなく「成長の仕組み」を提示できるかどうかが、今後の厳しい採用市場を勝ち抜く鍵となっていきます。男性育休が当たり前になるほど、この差は採用力と組織力の差として、はっきり表れていくでしょう。
1 厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」
2 厚生労働省イクメンプロジェクト「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査」(速報、2025年7月)
3 厚生労働省「若年層における育児休業等取得に対する意識調査」(速報値)(2024年7月31日)
4 マイナビ「2026年卒 大学生キャリア意向調査3月1日<就職活動・進路決定>」







